キズナ~私たちを繋ぐもの~


「綾乃」

「お兄ちゃん」

「お帰り」

「……あ」


もしかして。
それを言うために玄関を開けてくれたんだろうか。

胸がきゅっと詰まって、体中に嬉しさが広がる。

駄目だ。
私やっぱり、一緒に居たら忘れられない。


「達雄さん。綾乃、しばらく家で預かります」

「え?」


兄が怪訝そうに司を見る。


「綾乃と同居したいと思ってるんです」

「……!」


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