キズナ~私たちを繋ぐもの~


 翌朝早くに、私の携帯電話が鳴った。

発信元は兄の携帯。

司も起きて私を見る。
彼もディスプレイを見て眉を寄せた。

どうしようか迷ったけど、日曜日の早朝に電話をかけてくるなんてきっと緊急の事だ。

私は小さな声でその電話に出た。


「……もしもし」

『綾乃か?』

「お兄ちゃん」

『病院にきてくれ』


一瞬思考が停止した。


病院?誰の?
ああそうか。お母さんのだ。


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