キズナ~私たちを繋ぐもの~
「丁度今、お茶飲もうとしてたところなんだ。付き合えよ」
「付き合えって、お酒じゃないんだから」
「お前酔っぱらって帰ってくるかと思って。……今日は何の飲み会だったんだ? 花束もらうなんて」
「え?」
手に持っていた花束の事を忘れていた。
結構なボリュームのある花束は、明らかに私が会の主役であったことを表わしている。
でも、送別会とも言えないし。
他に花束もらうのって何?
結婚とか?
「えっと、……あの、結婚する男の人がいてね。あの、次は君だろってくれたの」
「はは。ブーケかよ」
「そんな感じだったのかな! はは」
我ながら、かなり強引ないい訳だけど。
兄はそれほど疑問を持たなかったのか、話を流して花束へ視線を向けた。