キズナ~私たちを繋ぐもの~


「あ、待って。お兄ちゃん疲れてるんだから、私が作るよ!」


そう言って、綾乃が部屋から飛び出してきた。

ひらりとスカートが風に乗って舞う。

白のやわらかそうなカットソーに、ふわふわのスカートをはいた綾乃は、俺が驚くほど可愛かった。


「アヤ?」

「あ、ごめん。ちょっと着替えなきゃ。
明日の服を決めてたの!」

「明日?」


明日って土曜日だよな。
なんかあるのか?


「……明日、どっか行くのか?」

「え、あ。う、うん」


綾乃が真っ赤になる。
その姿は分かりやすく、ピンときた。

< 339 / 406 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop