キズナ~私たちを繋ぐもの~

 外に出ると、夜の11時を回っているのに夏の熱気がまとわりつく。

ただでさえ罪悪感から気分が悪いのに、ますます滅入ってくる。


近くのコンビニに車を停めていたので、乗り込む前にコンビニの中に入った。

ペットボトルのお茶と綾乃がいつも食べているアイスを選ぶ。

冷凍庫に入れておくと、いつもいつの間にかなくなっている。
その事に気づいてから、俺はこのアイスを常に冷凍庫に入れておくようになった。


 会計をしている時、色々なチラシやフリーペーパーが横にあるのが目に付いた。
その中から街の情報誌として知られている冊子を取った。

支払いを済ませフリーペーパーをちらちらと見ながら車へと向かう。


『一番輝いている時だから……。新成人振り袖レンタルご予約承り中』


ふと、目に入ったのはそんな広告。
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