キズナ～私たちを繋ぐもの～
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　午前中の修理業務をつつがなく終え、昼飯を激安牛丼で済ませて大手商社『藪川商事』の前に立つ。

相変わらず外観からものすごい。
ドーンと構えた自社ビルだ。

中に入り、受付嬢に取り次いでもらいまずは経理部のところから開始する。

メンテナンス作業はマニュアル化されているのでさほど手間がかかる訳じゃない。

クリーニング、テスト印刷。
後は備品関係のチェックをして次のプリンターへ。

次々済ませて営業部のところに来た時に、声をかけられた。


「ご苦労様です」


振り返ってみると、小ざっぱりとした大柄の男がそこにいた。

背は同じくらいだが、肉付きががっちりしていると言うのか。

顔つきは整っていて、どことなく英治を思い出す。


「お世話になってます」

「すいません。先に一枚印刷出したいんですけど良いですか？」

「構いませんよ」

「助かります」


そう言うと男はすぐにPCの方に向かい、印刷を出す。

ついでにチェックする。
うん。別に印刷具合は悪くなさそうだ。
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