キズナ~私たちを繋ぐもの~


「今、開けてみてよ」


司に急かされる格好で、私はそのリボンを解いて箱を開けた。

その中には、指輪が入っているであろうと予想できる小さなケースが入っている。


心臓が、ドキリと跳ねた。
だけどそれは、嬉しいとは違う方向に。



「これ」


おさまらない動悸をひた隠しにしながらケースを開けると、
予測した通り、ただの誕生日プレゼントには豪華すぎる指輪が入っていた。


「結婚してくれないか」


畳みかけるように紡がれる彼の言葉。


< 4 / 406 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop