キズナ~私たちを繋ぐもの~
「いつも、迷ってる」
「つ、司」
「でも最後には俺に頼ってくる。そうだろ?」
どこまで、見透かされてるんだろう。
司がそこまで私の事を分かっているとは思っていなかった。
強い眼差しが、怖い。
私は本当に、このまま司に甘えていていいの?
「たまらないんだ。なんか、そういうとこが」
「そういうって」
「頼られてるなとか、感じるのが」
「……わ、私」
急速に口の中に湧きたってくる唾を、必死に飲み込む。
どこまで分かっているというの。
まさか、兄に対する気持ちまで?