和咲男子高等学園
大広間の前を通ると、
人影があった。
月明かりに照らされてて、
なんか綺麗だ。
すると、俺に気付いたらしく、
こっちを振り返った。
「うわぁ!…びっくりしたぁ…」
「葉南?!」
あ、そーだ。
家に帰れないのか。
「びっくりさせないでよ…」
気を使っているのか、
小さい声で喋っている。
「ごめん……」
俺もつられて声が小さくなる。
「あ。珍しい」
「なにが?」
「奏が素直に謝った。」
と、笑う葉南。
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