和咲男子高等学園
目が覚めた時にはもう合宿場所に着いていた。
「お、起きた」
奏が私に笑いかけてくる。
私を上から見下ろす奏に思わず顔が赤くなる。
「ご…めん」
まだぼーっとしていた頭が一気に覚めた。
私は奏の肩から離れ、
伸びをする。
その時、バスの中に誰もいないことに気付く。
「あれ?皆は?」
「先に行った。」
ってことは、
あの姿(私が奏の肩で寝ている姿)を皆に見られたと言うことか!
また顔が赤くなる。
「ほら、行くぞ」
奏は上の荷台から荷物を取り出す。私の分も取ってくれた。
少し距離を置きながら、二人きりだったバスを降りた。
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