和咲男子高等学園





「葉一せんせ…」



「はい、なんですか?」




二人はそのまま数秒見つめ合っていた。璃穂さんは口が魚みたいにパクパクしている。



私はそれを邪魔しないように静かにその場からどいた。




璃穂さん、告白しちゃえばいいのになぁ。

お兄ちゃん、何だかんだいって変な人だからな。
モテないんだよな、基本。



「……佐倉?」



木春くんにぶつかってしまった。



「あ、ごめんね!」



「いや、大丈夫……だけど…」



きっと、木春くんも首の事を気にしてるんだと思った。



「化粧して消してもらったんだ!」



私は木春くんに首元を見せた。



.
< 153 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop