和咲男子高等学園





私は真昼くんとさっきの倉庫の前にきた。


来る途中、何も話さなかった。



先に口を開いたのは真昼くんだった。



「あのさぁ…」



真昼くんの言いたい事は分かってる。さっきのお風呂での話だ。



「はなちゃん、本当に分かってないの?」



分かってない?



「何を?」



「だから………奏と木春のさぁ……好きな人」



「“はな”って人でしょ?」



「いや……違くて…」



違うの?



「……………」





しばらく沈黙が続いたあと、真昼くんが大きくため息をついた。



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