和咲男子高等学園
誰とは聞けなかった。
聞く勇気がなかった。
真昼くんが言ってた事を嘘だとは思ってなかった。
じゃあなんでこんなに動揺してるの?私。
何も言えない私に、
「葉南?」
と顔を覗かせてきた奏。
「ごめん!噂で聞いたからさ、確かめてみたかっただけ!」
私は出てきたカレーを食べる。
璃穂さんのカレーの味がした。
この時の私は、この気持ちが何なのか分かってなかった。
つくづく昔の私はバカだなと思う。
何でこのとき奏のことがすきだと気づかなかったのだろうか。
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