甘くなるほどキミが好き。
私は先生が帰ってしまうことが寂しくてシュンとすると、先生は私の頭に手をのせて、「頑張れよ」と言ってくれた。
よし、これで頑張れる。
自分でも単純だなぁと思いながら、嬉しくて心が躍っていた。
「じゃあ、また明後日な」
「ありがとうございました」
私は毎回先生の乗っている黒い車を見えなくなるまで見送る。
今では週3回しか逢えない事も寂しく思える。
――だけど、欲張ってはいけない。
先生にとって、私は生徒の一人に過ぎないのだから。
そんな私にできることは…