愛を教えてくれた人
「わかったなら早く行きなさい」
「…」
バタンッ
あいつは一言一回殴って
部屋を出て行って
仕事に行った
“お前は何故生きてる”
生きたくて生きてるわけじゃない
“お前は何故ここにいる”
いたくているわけじゃない
“早く死んでくれよ”
死ねるなら死んでる
「はあ…いって…」
私は着替えて一回の部屋にある
お母さんの仏壇の前に座って
手を合わせた
“お母さん…ごめんなさい”
しばらく仏壇の前にいて
怪我の手当てをして
あの家を出た。