紙のない手紙
「リンだっけか…?ここはいったいどこだ?」









「あぁ~やっぱり分かんないよね~ここは、あの世ってやつよ。まぁ~正確には……ま、いいか。」










リンはケラケラと笑いながら俺に話した。















は?









あの世?











「おいおい、冗談だろ?こんな、どっかの街みたいな場所があの世なわけねぇだろ?」











すると、リンは挑むような目で俺を見てきた。









「なら、聞くけど…あんたはココじゃないあの世に行った事があるわけ?」











「い、いや…」









「なら、そういうことよ。」











な、納得いかねぇ…そもそも俺が死んだってことも怪しい。



現に、俺は肉体もある、勿論、足だってある。


その上、こんないたって普通な所が、ずっと聞いてきたあの世だって信じられねぇ。









さらにだ…何で俺は、どう見ても年下の、高校生くらいのやつに、こうも偉そうに言われなきゃならんのだ。
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