紙のない手紙
「……仕方ないわね。」










真っ赤になっている俺を余所に、リンは顎に指を当てて考え込んでいたが、何かを決心したように呟き、くるりと背中を向けた。














「ついてきなさい。あんたが死んだって証拠、見せてあげる。」









「……お、おう。」












俺は内心見たくはなかったが、引き下がるのは気が引けた。









だから、黙ってリンについていくことにした。
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