紙のない手紙
「…以上で簡単な説明は終わりっす。」





あれから数分ほど、さらに説明を受けた後、忠時がそう言った。








「なんか分かんないとことか無かったっすか?」




「いや、多分大丈夫だと思うが……まぁ、リンの話によるとこっちにも大分長くいることになりそうだし、徐々に慣れていくさ…」





「そうっすか。それでいいと思うっす。死んでから必死で生きるっていうのも変っすからね。」




「ハハ…」










俺は軽く笑ったが、内心は複雑だった。











俺が必死に生きてきたかどうかは甚だ疑問だがな…。
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