紙のない手紙
「いーい?君は私の所に来るように言われたよね?」










は?










俺は呆けた顔でリンを見た。










二人の間に妙な沈黙が流れる。











「え…?普通ここで、あっ!とか思い出した!とか、リアクションがあるんじゃ…」








リンは予想外の事態に狼狽え始めた。俺はそれとは対称的に勝利を確信し、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。






「で…?」





「で…っていうか…何ていうか…あれ?死神協会から言われた筈じゃ…」





「……何を?」






「えっと…伝える事があるからてがみ屋まで来るようにって…」







「…いいや。そんな事を聞いた覚えは、な・い・が・な」
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