紙のない手紙
「つないではいけないからよ。」






「は?どういう意味だ?」







「つないではいけないから…というより過度の接触は避けるべきなのよ。何故なら…彼女の母親は死んでいるのだから…」










「!……」









俺は言葉を失った。






「だ、だけど、今、こうして彼女の目には母親が…」





「きっと夢だと思うでしょうね。」







「な、何でだよ?」









「その為の催眠状態だもの。この手紙が読まれた後、彼女はきっと、夢を見たと思うわ。」









「そ、そんな…」
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