紙のない手紙
愕然とする俺に、リンは追い討ちをかけてきた。
「今こうして、以前と変わらないように過ごしていても、私達は既に死んでいるのよ。そんな人が、もといた世界に頻繁に現れたらオカシイでしょ?」
「だけど、じゃあ、何のための手紙なんだよ?」
結局、夢で片付けられてしまうものに、俺は意味を見い出せなかった。
「それは……彼女を見れば、分かるじゃない?」
リンはそう言って、穴に映る景色を横目で見た。
「今こうして、以前と変わらないように過ごしていても、私達は既に死んでいるのよ。そんな人が、もといた世界に頻繁に現れたらオカシイでしょ?」
「だけど、じゃあ、何のための手紙なんだよ?」
結局、夢で片付けられてしまうものに、俺は意味を見い出せなかった。
「それは……彼女を見れば、分かるじゃない?」
リンはそう言って、穴に映る景色を横目で見た。