紙のない手紙
「え…?いい…んですか?」







バイトを雇う時だって面接くらいするだろ…







「いいんだってさ。じゃあ、ハイ、これ。」








リンはそう言いながら、大小様々な封筒の入ったカゴの中から1通の手紙を渡してきた。








「何だ…?」







「手紙。」








「だから?」









「配達。」








リンは入ってきたドアを指差した。









「今から?」








「そう。」








「1人で?」








「そ。」

















マジかよ…










俺は面食らい、一抹の不安を抱えて初めての配達へと向かった。
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