琥珀色の誘惑 ―王国編―
「ちょっと! 正妃様のお庭に足を踏み入れようなんて、恐れ多いこと。ヌール殿の教育が足りていないようですわねっ」
(で、出た!)
舞が振り返ると、もの凄く綺麗に着飾った樽……いや、ハディージャ妃が般若の形相で、近づいてきた。
舞は慌てて小声で女官に尋ねる。
「ここがもうハディージャ様のお庭とか?」
「チガイマス。……チュウカンデス」
庭と庭の間、どうやら緩衝地帯らしい。舞はホッと息を吐いた。
「正妃様のお庭に、外国人のお前が立ち入れる訳がないでしょう! 無知で愚かな女はこれだから……」
一応、すみません、と謝ってすぐに立ち去るつもりだったのだ。だが、あまりの言われように舞もカチンと来る。
(で、出た!)
舞が振り返ると、もの凄く綺麗に着飾った樽……いや、ハディージャ妃が般若の形相で、近づいてきた。
舞は慌てて小声で女官に尋ねる。
「ここがもうハディージャ様のお庭とか?」
「チガイマス。……チュウカンデス」
庭と庭の間、どうやら緩衝地帯らしい。舞はホッと息を吐いた。
「正妃様のお庭に、外国人のお前が立ち入れる訳がないでしょう! 無知で愚かな女はこれだから……」
一応、すみません、と謝ってすぐに立ち去るつもりだったのだ。だが、あまりの言われように舞もカチンと来る。