琥珀色の誘惑 ―王国編―
(25)仕組まれたウエディング
ふたりきりになりたかった。
舞はミシュアル王子とふたりになるまで、尋ねることを我慢したのだ。
「ねぇ、アル……わたしを迎えに来てくれた、ジェットヘリの中で誓った言葉、覚えてる?」
王太子の宮殿に戻り、舞は妃の間に引き篭もった。夕食を断わった舞を心配して、ミシュアル王子はすぐに彼女の部屋を訪れる。
「それが……どうしたと言うのだ」
唐突に切り出された舞の質問に、何事か察したのだろう。彼の声は珍しく震えていた。
「わたし、第一夫人にして欲しい、そう言ったよね?」
「だから何だ。お前は私にとって唯ひとりの妻だ!」
「でも敬称は“第二夫人アーイシャ妃”そう呼ばれるんだ」
舞はミシュアル王子とふたりになるまで、尋ねることを我慢したのだ。
「ねぇ、アル……わたしを迎えに来てくれた、ジェットヘリの中で誓った言葉、覚えてる?」
王太子の宮殿に戻り、舞は妃の間に引き篭もった。夕食を断わった舞を心配して、ミシュアル王子はすぐに彼女の部屋を訪れる。
「それが……どうしたと言うのだ」
唐突に切り出された舞の質問に、何事か察したのだろう。彼の声は珍しく震えていた。
「わたし、第一夫人にして欲しい、そう言ったよね?」
「だから何だ。お前は私にとって唯ひとりの妻だ!」
「でも敬称は“第二夫人アーイシャ妃”そう呼ばれるんだ」