琥珀色の誘惑 ―王国編―
アラビア語なので内容はわからない。でも、のほほんと入浴している事態ではなさそうだ。
何と言っても舞は裸である。もし男の侵入者であれば、どう考えてもヤバイ。貞操の危機である。
(な、なに? 風呂場を狙わないでよ!)
慌てて上がる舞をシャムスは白い布で包み込んだ。
「お下がりくださいませっ!」
シャムスは女主人を守るつもりか、舞の前に立ちはだかった。だが、自分より若いシャムスに危険な真似はさせられない。
「ダメよ! シャムスが下がってて」
「いけません! お妃様に万一のことが……」
「舞って呼んで! わたしのほうが年上なんだから、これでも中高と同級生にも後輩にも頼られて来たんだから……大丈夫よ」
ライフルを持って押し入って来られたら、どのみちシャムスに勝ち目はない。
どっちにしても、狙いは舞のはずだ。覚悟を決めて、白い布を身体に巻き、弁慶よろしく仁王立ちになる。
そして飛び込んで来たのは――アーモンド色の肌をした美しい女性だった。
何と言っても舞は裸である。もし男の侵入者であれば、どう考えてもヤバイ。貞操の危機である。
(な、なに? 風呂場を狙わないでよ!)
慌てて上がる舞をシャムスは白い布で包み込んだ。
「お下がりくださいませっ!」
シャムスは女主人を守るつもりか、舞の前に立ちはだかった。だが、自分より若いシャムスに危険な真似はさせられない。
「ダメよ! シャムスが下がってて」
「いけません! お妃様に万一のことが……」
「舞って呼んで! わたしのほうが年上なんだから、これでも中高と同級生にも後輩にも頼られて来たんだから……大丈夫よ」
ライフルを持って押し入って来られたら、どのみちシャムスに勝ち目はない。
どっちにしても、狙いは舞のはずだ。覚悟を決めて、白い布を身体に巻き、弁慶よろしく仁王立ちになる。
そして飛び込んで来たのは――アーモンド色の肌をした美しい女性だった。