琥珀色の誘惑 ―王国編―
窓際にある円形の木製テーブルに何か置いてある。出て行くときには、何もなかったと思う。
舞が近づくと、それは入浴の際に脱がされたヤイーシュの部族の衣装だった。誰かがキチンと畳んで置いてくれたのだ。
(ちゃんと洗濯してから返したいな)
などと庶民的なことを考えつつ……。
舞が持ち上げた時、衣装の中からゴトンと何かが落ちた。
(あ……ずっと持ち歩いてたんだ。忘れてた)
それは、ライラの部屋から持ち出した、例の写真立てだ。
落ちたはずみで枠が外れ、中の写真が飛び出てしまった。
ソッと拾い上げると、ガラスが無事で舞はホッとする。いくら憎たらしいライラの物とはいえ、壊してやろう、とまでは思わない。
そして手にした写真の裏に視線を移した時、舞はあることに気が付いてしまう。
舞が近づくと、それは入浴の際に脱がされたヤイーシュの部族の衣装だった。誰かがキチンと畳んで置いてくれたのだ。
(ちゃんと洗濯してから返したいな)
などと庶民的なことを考えつつ……。
舞が持ち上げた時、衣装の中からゴトンと何かが落ちた。
(あ……ずっと持ち歩いてたんだ。忘れてた)
それは、ライラの部屋から持ち出した、例の写真立てだ。
落ちたはずみで枠が外れ、中の写真が飛び出てしまった。
ソッと拾い上げると、ガラスが無事で舞はホッとする。いくら憎たらしいライラの物とはいえ、壊してやろう、とまでは思わない。
そして手にした写真の裏に視線を移した時、舞はあることに気が付いてしまう。