琥珀色の誘惑 ―王国編―
舞はライラの言葉に、白い布を握り締めたまま固まってしまった。

ライラが第一夫人とはどういうことだろう。

せめて舞を第一夫人にしてくれ、と頼んだ時、ミシュアル王子は「妻は生涯ひとり」と約束してくれた。アッラーの神に誓って、キスまで交わしたのに……。

ふらつく舞を後ろで支えてくれたはシャムスだ。彼女は背伸びして舞の耳元でコソッと教えてくれた。


「候補ですから……ライラ様だけではございませんので安心してください」


(ああ、候補なのね。それは良かった……)


と安心している場合ではないだろう!

ライラのような候補者が何人もいるなんて、そんな話は聞いてない。

舞は改めて、ライラのファッションを食い入るように見つめた。

シャツは豊かなバストを強調する裁断が施してある。下半身もヒップラインを綺麗になぞる白いパンツで……下着は着てないかTバックなのは間違いない。


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