琥珀色の誘惑 ―王国編―
それだけでなく、シャムスは、
「もし、それすらもライラ様の計略であったらいかがされます?」
これには舞も一瞬、ドキンとした。
ライラならやりかねない、という思いがどこかにある。だが、もしそうなら、調査報告書を提出したターヒルも共犯ということだ。
それをシャムスに告げると、
「まあ、ターヒルさまがお調べになられたことでしたら……間違いはございませんわ。ライラ様も愚かな真似をされたものです」
手の平を返したように言い始めた。
(何だかんだ言っても、シャムスも恋する女の子なんだ……)
“ターヒルさま”と言う声は、他の名前を呼ぶときに比べて温度が違う。
舞はとりあえず、ライラがターヒルに食らわせた一撃のことは言わずにいた。何も問題はなかったみたいだし、それを言ったら恋するシャムスは本気で怒りかねない。
舞はこっそりとため息をつきつつ、二日前のことを思い出していた。
「もし、それすらもライラ様の計略であったらいかがされます?」
これには舞も一瞬、ドキンとした。
ライラならやりかねない、という思いがどこかにある。だが、もしそうなら、調査報告書を提出したターヒルも共犯ということだ。
それをシャムスに告げると、
「まあ、ターヒルさまがお調べになられたことでしたら……間違いはございませんわ。ライラ様も愚かな真似をされたものです」
手の平を返したように言い始めた。
(何だかんだ言っても、シャムスも恋する女の子なんだ……)
“ターヒルさま”と言う声は、他の名前を呼ぶときに比べて温度が違う。
舞はとりあえず、ライラがターヒルに食らわせた一撃のことは言わずにいた。何も問題はなかったみたいだし、それを言ったら恋するシャムスは本気で怒りかねない。
舞はこっそりとため息をつきつつ、二日前のことを思い出していた。