琥珀色の誘惑 ―王国編―
(コレってやっぱり、ちょっと無理なんじゃ)


舞は胸の中で呟いた。

でも、思い出すだけでムカツクけれど、ミシュアル王子はそれなりに経験を積んで来ているはずだ。


「アル……そんなに痛くないよね?」

「大丈夫だ。痛みは一瞬のこと。後は、お前の悦びのために尽くそう」


王子の手により、舞の身を隠す残りの布地も取り払われた。

舞はソッとオリーブ色の肌に手を伸ばす。

トクトクという心臓の音が、熱く激しく高まっていくのがわかる。


ミシュアル王子の唇を白い肌の様々な場所で受け止め、舞にとって目も眩むような甘やかな時間が流れ……。


舞は愛する人の妻となった。


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