琥珀色の誘惑 ―王国編―

(4)シークのたわむれ

昨日は付けていたサポーターを今日は外している。

肩の傷口は少し盛り上がっているが、よほど丈夫なのか痛みはないらしい。


「アル、アル待って。これ以上はダメだって……」


キスから逃げるようにして、舞はミシュアル王子の胸を押した。

彼の胸板の厚さは半端じゃない。二の腕も、太腿も、腰の辺りも……素晴らしい筋肉だ。普段はトーブで隠れているので、余計にそう感じる。

舞は「ダメッ」と押し退けるつもりが、濡れて艶めいたオリーブ色の筋肉をついつい優しく撫でてしまう。


「ダメ? 何が駄目なのだ」


ミシュアル王子は舞の唇を追いかけつつ、少しだけずらして小さな声で囁いた。


「だって……肩って、もう水に浸けても平気……ひゃんっ」


背中を擦っていたミシュアル王子の手の平が下に向かい、舞のヒップを包み込む。


「肩は問題ない。問題はお前の体だ。――ここはまだ痛むか?」


長い指をお尻の谷間からスルリと奥まで滑り込ませた。水の中ではさしたる抵抗も出来ない。指は舞のオアシス……熱い部分に触れた。 


「あ……やだぁ。ソコはだめ……」

「辛いか? それとも、私が嫌になったか?」


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