琥珀色の誘惑 ―王国編―
(9)夜よ、永遠に
ミシュアル王子の指が触れる。
その場所から、スイッチが押されたように心地好い温かさが広がるのはなぜだろう。蕩けるようなキスが背中に下りて来て、舞はそのままベッドにうつ伏せになった。
キスは背中から腰に移り、やがてヒップの丸みをなぞり始める。
『私の最愛の妻、お前は最高に美しい』
それは詠う様なアラビア語で舞はギュッとシーツを握り締めた。
指と一緒に唇も脚を伝い始める。膝の裏を舌先が通過した瞬間、舞は自分でも信じられないほど甘い声が出た。
その反応に気を良くしたのか、ミシュアル王子は何度もその場所を往復する。
こそばゆい感覚に思わず蹴飛ばしそうになったが、少し我慢していると小刻みに全身が震え――舞の体は訳の判らない浮遊感に囚われた。
「脚がお前の弱点だとは知らなかった。これからは益々楽しめそうだな」
「弱点、て、なに?」
荒い呼吸を繰り返し、涙目になりながら舞は尋ねた。
まさか……二日目の夜に新妻を軽く絶頂に導けて、王子が有頂天になっているなど判るはずもない。
その場所から、スイッチが押されたように心地好い温かさが広がるのはなぜだろう。蕩けるようなキスが背中に下りて来て、舞はそのままベッドにうつ伏せになった。
キスは背中から腰に移り、やがてヒップの丸みをなぞり始める。
『私の最愛の妻、お前は最高に美しい』
それは詠う様なアラビア語で舞はギュッとシーツを握り締めた。
指と一緒に唇も脚を伝い始める。膝の裏を舌先が通過した瞬間、舞は自分でも信じられないほど甘い声が出た。
その反応に気を良くしたのか、ミシュアル王子は何度もその場所を往復する。
こそばゆい感覚に思わず蹴飛ばしそうになったが、少し我慢していると小刻みに全身が震え――舞の体は訳の判らない浮遊感に囚われた。
「脚がお前の弱点だとは知らなかった。これからは益々楽しめそうだな」
「弱点、て、なに?」
荒い呼吸を繰り返し、涙目になりながら舞は尋ねた。
まさか……二日目の夜に新妻を軽く絶頂に導けて、王子が有頂天になっているなど判るはずもない。