琥珀色の誘惑 ―王国編―
ミシュアル王子も衣服を脱ぎ捨て、天蓋から吊るされたカーテンを引いた。それは西洋で見かけるレースのものとは違い、しっかりとした布地のカーテンである。

これにより、寝台は完全に外と遮断された。


「さあ、我が愛する妻よ。望みのものを与えよう」


しっとりとした絹のような手触りの肌だ。それでいて張りもある。乳房の先端が尖り、ミシュアル王子の唇を待っているかのようで……。

左右に代わる代わるキスをして、彼は下腹部に指を這わせた。そこはもう、すぐにでもミシュアル王子を欲しそうになっている。

軽く指で擦るだけで、舞の息が上がり始め……彼はフッと動き止めた。


「舞、欲しいものを言ってみよ」

「やだ……ア、アルの、いじわる」


国王に向かって言いたい放題だが、これも可愛らしく聞こえてきたから不思議だ。 


「それでは駄目だ。さあ、独り寝が三夜も続き、寂しかったのであろう? 私のジャンビーアが欲しかったと言うのだ」


それでも舞は唇を噛み締め抵抗する。

どうも、これではミシュアル王子のほうが先に音を上げそうだ。悔しいが降参しようと彼が思った時だった。


「ア……ルのジャンビーアが欲しいの……おねがい」


(かっ、可愛らしい! なんと初々しいのだ!)


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