琥珀色の誘惑 ―王国編―
「じゃあなんで、あの後あんなに怒ったの?」 

「奴らはお前の純潔を疑い、性的対象として口にした。公衆の面前で他の男の妻や娘を侮辱する時は、決闘も覚悟の上だ。もし、私がシャムスを侮辱すれば、ターヒルは私に刃を向けるだろう。なぜなら、そうしなければ、シャムスの一族から男として認められないからだ」


ターヒルがミシュアル王子に逆らうなど考えられない。

こうしてシャムスを後宮に預けているのも、全面的にミシュアル王子を信用してのことだろう。


「アルも疑ったくせに」

「婚約者である私にはその資格がある。そして、お前の身体を想像することも……」


こうして話している間も、ミシュアル王子の指は舞の素肌から離れようとしない。

指は次第に膝を越えて、舞の太腿に到着し……同時に、ふたりの唇は重なっていた。

しっとりと、重ねるだけの優しいキスが続く。

そして時間が経つごとに、キスは深く熱くなった。


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