琥珀色の誘惑 ―王国編―
手首のほうを離して、再び避妊具を装着しようと男は腰を引いた。


(今よっ!)


その瞬間を舞は狙った!


モザイクの本体目掛けて、思い切り膝を突き上げる。


どうやらクアルン女性は、組み伏せられたらほとんど反撃しないらしい。というか、顔や肌を見られた時点で、ショックのあまり動けなくなるという。

だが、舞は違う。顔や寝間着姿を見られたくらいが、どうだと言うのだ。


直接触れたわけではないが、膝に気色悪いものが当たった。

しかし、ここで怯んではお終いだ。舞はここぞとばかり、二度三度と膝蹴りを食らわせる。


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