アニサーコンチェルト♪〜30オンナがアニメ好きで何がわるい?! (完)
15分ほど走っただろうか

その間
立川潤は終始無言

というか…

痛みで何も話したくないような様子だった

そして

以前、私が腰を打ったときに
連れていってくれた
総合病院へ着いた




救急の待合で
立川潤を待つ


何故か、胸がとても痛んだ
と、同時に
彼が居なかったら…


私は、ホントに、後ろから…
刺されてたかもしれない…


そんなコトを考えてた


そして、いつの間にか処置を終えた
立川潤が、私の隣に座った


「あ…
だ、大丈夫なの?」


包帯で巻かれた右腕にそっと触れた


「あぁ、大丈夫、
キズが思ったより深かったけど
全治3週間だってさ」


「そう…

ゴメンね、私のせいで…ゴメンなさい」


立川潤の方をきちんと向いて
頭を下げた


「マナカが謝ることねぇよ、

そうだ、マナカに嫌がらせしたヤツ

ウチのSPが捕まえて、警察突き出したらしいぜ

これで、ヤツも懲りるだろうよ


だから、安心しろ、な?」


「うん…ありがと…」


私の頭を左の手で優しく撫でる


「さ、マンション、帰るぞっ!」


椅子から立ち上がり、
私の手を引く


「う、うん…」


立川潤の左手にすっぽり包まれた私の右手を
見つめながら、後ろを歩いた


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