弟矢 ―四神剣伝説―
その瞬間、これまで遠くに聞こえていた声が、新蔵の体中に響き渡る。
――さあ、殺せ! 敵を殺すのが我らの宿命。
その声に後押しされ、新蔵は一気に間合いを詰め、決着をつけようと乙矢に飛び掛かった。
しかしこの時、運命とも言うべき何かが、乙矢に味方をしてくれた。新蔵の蹴った足場が崩れ、均衡を欠いた体は乙矢の方ではなく、なんと真っ直ぐに崖の方に突っ込んだ!
「おいっ、あぶないっ!」
ハッとした瞬間、新蔵の身体は宙に浮き、その直後、吸い込まれるように姿が消えた。
何かが草木を突き抜け、崖下に撥ねるように転がり落ちる。そんな音が谷間に響き渡った。
――さあ、殺せ! 敵を殺すのが我らの宿命。
その声に後押しされ、新蔵は一気に間合いを詰め、決着をつけようと乙矢に飛び掛かった。
しかしこの時、運命とも言うべき何かが、乙矢に味方をしてくれた。新蔵の蹴った足場が崩れ、均衡を欠いた体は乙矢の方ではなく、なんと真っ直ぐに崖の方に突っ込んだ!
「おいっ、あぶないっ!」
ハッとした瞬間、新蔵の身体は宙に浮き、その直後、吸い込まれるように姿が消えた。
何かが草木を突き抜け、崖下に撥ねるように転がり落ちる。そんな音が谷間に響き渡った。