こちらミクモ探偵事務所4

「俺さ、あの記事を見たときの紘哉の顔が今でも忘れられないんだよ」

「六年も前の話だぞ?」

「うん、分かってる。その時に警察官になろうって決めたんだ。
で、俺なりに色々と調べたんだよ」

「何を?」

「行方不明の二人の事。あと、お前が関わった事件の事も」

口を閉じ、黙り込む紘哉。
何も言わずとも、恵一にはお見通しだったと言うことだ。

馬鹿だな……俺も。

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