こちらミクモ探偵事務所4
その場に男が二人、佇んでいた。
暗くて顔は見えない。
二人の手にはナイフ。
この場にいると言うことは、恐らく黒蜜会の人間だろう。
「俺の屍を越えていけ……格好でもつけたつもりなのか?」
容赦ない紘哉の言葉。
言われた本人は、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「うるさい!とにかく、冬也さんの計画を邪魔するわけにはいかないんだっ!」
「計画?」
「そうだ!女の子を殺して、ある男を絶望させるって!」
「……」