こちらミクモ探偵事務所4

「あー、ごめん。私よ」

そう言って、彼女は懐中電灯を下ろした。

徐々に目が慣れてくる。
彼女を認識した途端、恵一の顔がひきつった。

「ふ、冬沢刑事……」

「何よ?私が来たことが不満なの?」

「いえっ!違いますっ!」

朋恵の機嫌が悪くなる。
恵一が慌てて謝るも、彼女は舌打ちをして顔を背けただけだった。

朋恵は紘哉の側に歩み寄ると、突っ伏している男の手に手錠を掛けた。

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