こちらミクモ探偵事務所4
羽兎は彼女に目線を合わせ、頭をくしゃくしゃと撫でた。
「大丈夫。"私"はちゃんとやっていけるから」
『……うん』
ポロポロと涙を流す小さい羽兎。
そんな彼女に羽兎は、人懐っこい笑みを浮かべた。
「それじゃあね。誰かが呼んでるから」
『誰なの?』
「分かんない。でも……声を聞くと、とっても心が温かくなるんだ」
『そっかぁ……じゃあ、バイバイ』
その声と共に幼い羽兎の姿は霞み、羽兎の意識も途絶えた。