こちらミクモ探偵事務所4

「――さん、羽兎さん!」

徐々に耳に入ってくる声。
羽兎はゆっくりと目を開けた。

まず目に入るのは白い天井。
見覚えの無い場所だ。

ふと横に顔を向けると、今にも泣きそうな表情をしている恵一が目に入った。

「花形……さん?」

声が掠れる。
小さく呼び掛けると、恵一は驚いたように椅子から立ち上がった。

「あ!羽兎さんが目を覚ました!!」

「え!?」

< 333 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop