こちらミクモ探偵事務所4

「犯人はだいたいそう言うの」

羽兎は紘哉を軽くあしらうと、霞の側に近寄る。
そのまま身を乗り出しながら、入館記録を覗き込んだ。

「……俺の味方はいないのか」

「普段の行いが悪いからだよ」

彼女はサラッと流す。
その顔は楽しそうだ。

「ワトコ……それだとシャラオと同類になるぞ」

「いいよー!だって霞さんの方がずっと優しいし」

「……勝手にしろ」

それだけ言うと、紘哉は部屋を出ていった。

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