こちらミクモ探偵事務所4

「お兄さん、今すごくイライラしてるよね?」

「そうですけど……」

分かりきったことを言う必要があるのか。
苛立ちながら返事をする。

彼女はニッコリ笑い、水晶を下に置いた。
動く度に彼女の緩いカールが掛かっている金髪が揺れる。

「ワタクシの事、覚えておいてください」

そう言って彼女はピンク色の名刺を取り出した。
それを受け取り、まじまじと見る紘哉。

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