こちらミクモ探偵事務所4

「だってさ、ワタクシがヒロくんの事間違えるハズないもの」

「なんで?」

「この水晶にそう書いてあるの」

ヱリキ足り娘もとい、三雲紘実は水晶玉を掲げて告げる。
その瞬間、辺りが凍りついた。

「……そう言うのいらない」

冷たい目で紘実を見下ろす弟。
彼女は少し頬を染め、うっとりしたような声で言った。

「そういうヒロくんも大好きよ」

「やめろ。気持ち悪い。近付くな!」

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