こちらミクモ探偵事務所4

そこには確かにちゃんと名前が書いてあった。

【三雲絋哉】

「なんだ。紘哉サン、来てるじゃないッスか」

「……これで確信を持って言える。俺はここに来ていない」

「は?意味分かんないッスよ。ちゃんと名前書いてあるのに」

霞が風船ガムを膨らませる。
紘哉はため息をつき、名前の部分を指差した。

「俺は自分の名前を間違えるほど、ドジでもバカでもねぇよ」

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