こちらミクモ探偵事務所4

『思い出してくれたかな?』

紘哉の頭に、一つの事件が浮かび上がる。

思い出したくもない、心に大きな傷を負った事件。
叔父の葬式で出会った一人の男。

そこで、そいつはこう名乗った。

「……秋元冬也?」

『何で疑問系なのさ』

「いや、少し自信無くて。人の名前間違えるとか失礼だろ」

紘哉が答えると、相手は楽しそうに笑った。

< 89 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop