☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「………翡翠?」
『珠莉、………悪い……俺が目を離した隙に……』
「ううん、わたしがいけないの。
翡翠の言う通りにしとけば………」
翡翠は嫌だって言ってたのに………
『………それもそうだな』
えぇ?
そこ認めちゃうわけ?
『帰った時がまた楽しみだな』
それって…………
「やだ!」
電話の奥の翡翠は絶対意地悪そうな笑顔だ。
『フッ………まぁ、とにかく』
それまでふざけた調子だった翡翠の声は、真剣なものに切り替わった。
『聖真には気をつけろよ。
気を抜くんじゃねぇぞ。
何かされそうになったら、殴るか蹴るかしてすぐに逃げろ。
いいな?』
殴るか蹴る………
出来るかわかんないけど。
「うん、わかった」
『俺はちょっと用事が出来て、傍にいてやれねぇ。
自分の身は自分で守れ』