☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「お金も、地位も、会社もいらない。
だけど珠莉ちゃんだけは………どうしても欲しい。
俺のモノにしたい」
聖真さん…………
「珠莉ちゃんは俺を変えてくれた。
こんなに女の子を大切だと思えるのは初めてだ」
抱きしめる聖真さんの心臓の音が聞こえる。
その音と聖真さんの言葉にわたしの心臓はバクバク。
「翡翠さんから今すぐにでも奪いたい………だけど、それは珠莉ちゃんが悲しむし、尊敬してる翡翠さんの大切な人を奪うのは無理だ。
だから、珠莉ちゃん………俺を振って」
聖真さん………
「珠莉ちゃん、お願い………」
わたしは意を決して口を開いた。
「聖真さん、わたし………翡翠が好き、大好きです。
だから………聖真さんの気持ちには答えられません。
ごめ………」
違う………謝るんじゃなくて………
「珠莉ちゃん?」