☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「翡翠?どう……」
したの?
そう言い終わる前に、翡翠の両手が顔を優しく挟んだ。
「泣いたのか?」
え……?
「お袋……」
翡翠は小百合さんを見た。
何かあったのか聞こうとしてる。
「翡翠……大丈夫。
たしかに泣いたけど、うれし泣きだから」
すると、ホッとした顔をした翡翠。
ていうか、泣いたの朝なのに………なんでわかったんだろう。
泣いたあととかあるのかな。
それだったらちょっとショック………
「あ、そうだ!翡翠」
わたし達を見ていた小百合さんが、思い出したように言った。
「はぁ……なんだよ……」
「母親に向かってそんな顔しない!」
さすが小百合さん。
翡翠の嫌そうな顔にも動じてない。