☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
わたしも慌てて部屋を出て付いて行った。
「翡翠、荷物……大丈夫?」
「大丈夫だ。心配すんな」
と、重たそうな表情は一切せず言った。
翡翠って力持ち。
階段を上がり、少し歩いたところで翡翠は立ち止まり扉を開けた。
部屋の中は社長室より少し狭いけどすごく広くて………だけど、ベッドとソファーとテーブルとクローゼットしかない。
家具や壁紙はほとんど白と黒。
ここ…………
翡翠は荷物を隅に置き、ソファーに足を組んで座った。
どうすればいいのかわからなかったわたしは、翡翠に近寄った。
「翡翠、ここって………翡翠の部屋?」
「ああ」
やっぱり………
わたしは部屋を見渡した。
翡翠はこの部屋で、寝たり勉強したりしてたんだ。
翡翠も高校生のときってあったんだよね。
なんか想像出来ないな。